リスティング広告とは?やり方・費用・SEOとの違いをわかりやすく解説

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「リスティング広告」という言葉を耳にしたことはあるけれど、実際にはどのような仕組みで、どんなときに活用すべきなのか分からない…。そんな方は少なくありません。
特に中小企業や店舗の経営者の方からは、「SEOとどちらを優先すべき?」「費用はどれくらいかかるの?」といった質問をよくいただきます。

リスティング広告は、検索ユーザーに対してピンポイントでアプローチできる即効性の高い施策です。一方で、運用には専門的な知識や継続的な改善が必要なため、正しい理解がなければ費用だけがかさんでしまうリスクもあります。

本記事では、リスティング広告の基本からやり方、費用感、SEOとの違いまでを解説し、最終的にどのように活用すべきかを整理していきます。

監修者
平田 遊

株式会社Toyro 代表取締役。2013年から多くの企業HPを制作。自社メディアは月間200万PVを達成。大手IT企業に入社し国内最大規模のサービスに携わる。2022年12月株式会社Toyro創業。


リスティング広告とは?

リスティング広告とは、GoogleやYahoo!といった検索エンジンでユーザーが検索したキーワードに連動して表示される広告のことです。
別名「検索連動型広告」とも呼ばれ、検索結果ページの上部や下部に「広告」と明記されて表示されます。

大きな特徴は、クリック課金型 である点です。広告が表示されただけでは費用は発生せず、ユーザーが実際に広告をクリックした場合にのみ料金が発生します。クリック単価は数十円〜数千円と幅広く、業種や競合状況によって変動します。

また、リスティング広告はオークション形式で掲載順位が決まります。入札金額だけでなく、広告の品質(クリック率や広告文とキーワードの関連性など)も考慮されるため、必ずしも高額な入札が有利というわけではありません。

つまり、リスティング広告は「予算」と「広告の質」の両方をうまく組み合わせることで、少ない費用でも高い効果を生み出すことが可能な仕組みといえるでしょう。


リスティング広告のやり方

リスティング広告を始めるには、いくつかの基本的なステップがあります。単に広告を出すだけでなく、事前準備や日々の改善が成果を左右します。

1. 予算設定

まずは広告費用をどの程度投資するかを決めます。弊社では一般的には 月10万円程度から スタートするケースが多いですが、競合が激しい業界ではより多くの予算が必要になることもあります。

2. ターゲット・エリア設定

「誰に広告を見せたいか」を明確にすることが重要です。年齢や性別、居住エリアなどを設定することで、無駄なクリックを防ぎ、効率よく集客できます。たとえば、地域密着の店舗であれば「店舗から半径5km以内」といった配信も可能です。

3. キーワード選定

リスティング広告の肝となるのがキーワードです。検索ボリュームが多いだけでなく、購買意欲の高さや問い合わせにつながりやすいかどうかを見極めながら選定します。

4. 広告文作成

ユーザーの興味を引く広告文を作成します。キーワードとの関連性が高く、思わずクリックしたくなるコピーが必要です。サイトリンク表示やコールアウト表示など、広告表示オプションを活用すると効果が高まります。

5. 計測タグの導入

広告の効果を正しく把握するには、ホームページに計測タグを設置する必要があります。これにより「どのキーワードから問い合わせがあったのか」「1件の問い合わせにいくらかかったのか」が明確になり、改善に役立ちます。

6. 日々の改善運用

広告は出したら終わりではありません。成果を最大化するために、次のような運用を繰り返す必要があります。

  • 成果の出ないキーワードを停止し、反応の良いものを追加
  • 無駄クリックを防ぐ「除外キーワード」の設定
  • 表示回数やクリック率が低い広告文の改善
  • 予算や配信エリアの調整
  • リピーター獲得に効果的なリマーケティング広告の実施

このように、リスティング広告のやり方は「設定して配信する」だけではなく、改善を繰り返しながら育てていく運用型の広告 である点が特徴です。


リスティング広告の費用

リスティング広告の費用は、「クリック単価 × クリック数」で決まります。表示されるだけでは料金は発生せず、ユーザーが広告をクリックしたときに初めて課金される仕組みです。

クリック単価の目安

クリック単価は 数十円〜数千円 と幅が広く、業種や地域、キーワードの競合状況によって大きく変動します。
例えば「美容室 予約」といった地域密着型のキーワードであれば数百円程度ですが、「弁護士 相談」や「不動産投資」といった競争が激しいキーワードは数千円に及ぶことも珍しくありません。

月額費用の目安

広告費としては、最低でも 月5万円程度 の予算を確保することが望ましいとされています。この金額以下では十分なデータが集まらず、改善の判断が難しくなるためです。
実際の運用では、月10万円〜30万円程度の予算を投じる企業も多く、業種によっては100万円を超えるケースも見られます。

業界ごとの費用感

外部の調査記事によると、クリック単価や広告費の水準は以下のように業界ごとに差があります。

  • 小売・サービス業:比較的低単価で、月5〜15万円程度でも運用可能
  • 医療・士業:競争率が高く、クリック単価は数百円〜数千円
  • 不動産・金融業界:クリック単価が高騰しやすく、月50万円以上のケースも

運用代行費用について

リスティング広告を自社で運用することも可能ですが、日々の改善や分析を行うには手間と知識が必要です。そのため多くの企業では、広告費とは別に運用代行会社へ依頼し、月額固定費や広告費の一定割合を支払っています。Toyroでも広告運用代行を提供しており、ホームページ制作と合わせてワンストップでサポート可能です。


SEOとリスティング広告はどっちが良い?

集客を考えるときに多くの方が悩むのが「SEOとリスティング広告、どちらを優先すべきか」という点です。
結論から言えば、両者には役割の違いがあり、目的や期間に応じて使い分け、場合によっては併用するのがベスト です。

リスティング広告の特徴

  • 即効性があるため、広告を出稿してすぐに効果が期待できる
  • 「費用をいくら投じればどのくらい集客できるか」を把握しやすい
  • ただし、広告費を止めるとすぐに効果も止まる

SEOの特徴

  • コンテンツが資産となり、長期的に集客を継続できる
  • ユーザーの信頼を獲得しやすく、購買率が高まりやすい
  • ただし、効果が出るまでに数ヶ月〜半年以上かかる

SEOとリスティング広告の比較表

項目リスティング広告SEO
効果が出るまで即効性あり(数日〜数週間)中長期(3〜6ヶ月以上)
費用クリックごとに発生(数十円〜数千円)基本的に無料だが、記事制作や運用に労力が必要
持続性広告を止めると効果も止まるコンテンツが資産化し、効果が長期的に続く
向いているケースすぐに集客したい/キャンペーン・新商品告知継続的な集客基盤をつくりたい/ブランディング

どちらが良いかは「短期的に集客したいのか」「長期的に安定した集客をしたいのか」で変わります。
たとえば新規オープン直後の店舗ならリスティング広告で即効性を狙い、同時にSEOを進めておくことで、半年後には広告費を抑えながら自然検索からの集客も見込めるようになります。

地域ビジネスの場合、広告とSEOを組み合わせることで集客力が飛躍的に高まる のが特徴です。詳しくは過去記事「地域集客に強いSEO対策」でも解説しています。


リスティング広告の運用を会社に任せるメリット

リスティング広告は、配信設定をすれば自動的に集客できるわけではありません。成果を出し続けるためには、日々の細かな調整や改善が欠かせません。

1. 専門知識が必要

キーワードの選定、広告文の改善、無駄クリックを防ぐ除外キーワードの設定、配信エリアや予算の調整など、運用には専門的な知識と経験が求められます。これを社内で対応しようとすると、担当者の学習コストや業務負担が大きくなり、本業に支障をきたすこともあります。

2. 費用対効果を最大化できる

広告は「費用をかければ成果が出る」という単純な仕組みではありません。広告文の改善やターゲット設定を見直すことで、同じ予算でも成果を大きく変えることができます。専門の運用会社に依頼すれば、データをもとに改善を繰り返し、費用対効果を最大化することが可能です。

3. ホームページ制作から一括サポート可能

Toyroでは、ホームページ制作とリスティング広告運用をセットでサポートしています。
広告運用だけではなく、

  • LP(ランディングページ)の制作
  • SEO・MEO対策との連携
  • Web全体の戦略設計

まで一貫して対応できるため、広告の効果をより高めることができます。

4. 地域ビジネスに強いノウハウ

当社は地域集客に特化したSEO/MEOの支援実績が豊富で、店舗や中小企業の課題に合わせた広告戦略を提案できます。単なる広告運用にとどまらず、地域に根ざした集客全体のパートナーとしてお役立ちできる点も大きな強みです。


Toyroのリスティング広告サポート事例

ペット霊園様の事例

当初はホームページからの集客がほとんどなく、ポータルサイト頼りの状況でした。そこでリスティング広告と専用ランディングページを組み合わせたところ、顧客獲得単価(CPA)が約3,000円 に抑えられ、安定的に問い合わせを増やすことに成功しました。

リラクゼーションサロンの事例

自社での集客に限界を感じていたサロン様に対して、Google広告の活用と専用LPの制作を実施。AIを活用した自動化運用やGoogleマップとの連携も行い、CPAを2,500円まで改善 できました。結果として、安定的に予約数を増やし、売上の拡大につながりました。

その他の事例

その他にも、採用LP+広告運用で応募数が倍増し、2年で店舗数を2店舗から3店舗に拡大した事例や、SEOとリスティングを組み合わせ、問い合わせ数が月70件超に増加した事例など、リスティングを効果的に活用できた事例が多数ございます。

これらの事例が示すように、リスティング広告は単独でも効果的ですが、ホームページ制作やSEO施策と連携することでさらに大きな成果を生み出せる のが特徴です。


まとめ

リスティング広告は、検索ユーザーにピンポイントでアプローチできる即効性の高い集客手法です。クリック課金型のため費用の見通しが立てやすく、特に「今すぐにお客様を増やしたい」という企業や店舗に適しています。

一方で、SEOは効果が出るまでに時間がかかるものの、長期的に安定した集客を実現できる施策です。どちらか一方を選ぶのではなく、リスティング広告とSEOを組み合わせることで短期と長期、両面から集客基盤を築くことが可能 になります。

Toyroでは、ホームページ制作からリスティング広告運用、SEO・MEO対策までワンストップでサポートしています。
「広告を始めたいけれど何から取り組めば良いかわからない」「SEOと広告の両方を効率よく進めたい」そんなお悩みにも最適なご提案が可能です。

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