自治体の住民サービス向上を実現するホームページ制作の5つのポイント

はじめに
「ホームページをリニューアルしたいけど、何から始めればよいかわからない」「予算は限られているが、確実に住民サービスを向上させたい」
このような悩みは、自治体のWeb担当者なら、一度は感じたことがある悩みではないでしょうか。
自治体ホームページは、単なる情報発信ツールではありません。住民の生活に直結する重要なインフラであり、適切に設計・運用することで住民満足度の向上と職員の業務効率化を同時に実現できるでしょう。
本記事では、月間9,000万UUの大規模サイト運用実績を持つ株式会社Toyroが、自治体ホームページ制作で押さえるべき5つの重要ポイントを具体的に解説いたします。限られた予算内で最大の効果を生み出すための実践的なノウハウをお伝えします。
弊社では地域密着型の団体や自治体の実績がございます。ぜひご確認下さい。

監修者
平田 遊
株式会社Toyro 代表取締役。2013年から多くの企業HPを制作。自社メディアは月間200万PVを達成。大手IT企業に入社し国内最大規模のサービスに携わり、SEO・SNS・Web広告などのスキルを習得。2022年12月株式会社Toyro創業。
自治体ホームページ制作で重視すべき5つのポイント
ポイント1: 住民目線の情報設計
なぜ住民目線が重要なのか
多くの自治体ホームページが「役所の組織図通り」に情報を整理しているため、住民が求める情報にたどり着けない問題が発生しています。住民は「子育て支援課」「高齢福祉課」といった部署名ではなく、「子どもが生まれたらどんな手続きが必要か」「親の介護で困っている」といった生活の場面で情報を求めているのです。
具体的な改善方法
ライフイベント別の情報整理
「妊娠・出産」「子育て」「引越し」「結婚・離婚」「高齢者サポート」「開業・創業」「住宅建築」「相続・終活」といったカテゴリで再構成することが効果的です。
住民の言葉での表現
- Before: 「児童手当給付申請について」
- After: 「子どもが生まれたらもらえる手当の手続き」
このように住民が実際に使う言葉で表現することで、情報の理解度が大幅に向上します。
検索しやすいキーワード配置
住民が実際に検索する言葉を想定したコンテンツ作成が重要です。「[市名] 住民票 コンビニ」「[市名] 保育園 申込み いつから」「[市名] 粗大ゴミ 出し方」などの具体的なキーワードを意識した構成にすることで、必要な情報へのアクセス性が向上するでしょう。
ポイント2: アクセシビリティ対応(JIS X 8341準拠)
法的義務と社会的責任
2021年5月の改正障害者差別解消法により、地方公共団体にはWebアクセシビリティの確保が義務付けられています。これは法的要請であると同時に、全ての住民が平等にサービスを利用できる環境を整備する社会的責任でもあります。
JIS X 8341準拠で実現すること
視覚障害者への対応
- 画像には適切な代替テキスト(alt属性)を設定
- 色だけに依存しない情報伝達(色覚障害者への配慮)
身体障害者への対応
- キーボードのみでの操作対応
- マウス操作ができない方への配慮
高齢者への配慮
- 文字サイズ変更機能(最大200%まで拡大可能)
- 十分なコントラスト比の確保
- 分かりやすいナビゲーション設計
これらの対応により、全ての住民が快適にサイトを利用できる環境が整備されます。
実装例
<!-- 適切な見出し構造 -->
<h1>重要なお知らせ</h1>
<h2>新型コロナウイルス関連情報</h2>
<h3>ワクチン接種について</h3>
<!-- 画像の代替テキスト -->
<img src="vaccine.jpg" alt="ワクチン接種の様子。医師が高齢者に注射をしている">
ポイント3: モバイル対応・表示速度最適化
スマートフォン利用率の現状
総務省「令和3年版情報通信白書」によると、インターネット利用端末として「スマートフォン」(68.3%)が「パソコン」(50.4%)を大きく上回っています。自治体サービスにおいても、モバイル端末からのアクセスが主流となっているのが現状です。
※出典:総務省「令和3年版情報通信白書」 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd242120.html
レスポンシブデザインの重要性
画面サイズに自動適応する設計が必要となり、スマートフォン(〜768px)、タブレット(768px〜1024px)、PC(1024px〜)といった各デバイスへの対応が求められます。
タッチ操作への最適化
- ボタンサイズ:最小44px×44px(Appleガイドライン準拠)
- タップしやすい間隔の確保
- スワイプ・ピンチ操作への対応
表示速度の最適化
3秒ルールの重要性
Webサイトの表示に3秒以上かかると、半数以上のユーザーが離脱するというデータがあります。特に行政サービスを急いで調べたい住民にとって、表示速度は利便性に直結するといえるでしょう。
最適化技術
- 画像の自動圧縮・WebP形式対応
- CDN(コンテンツデリバリネットワーク)活用
- キャッシュ機能の効果的活用
- 不要なプラグイン・スクリプトの削除
ポイント4: セキュリティ対策・災害時対応
自治体サイトに求められるセキュリティレベル
自治体ホームページは住民の個人情報を扱う可能性があり、サイバー攻撃の標的にもなりやすいため、高度なセキュリティ対策が必要です。
必須のセキュリティ対策
- SSL証明書の導入(https通信の確保)
- 定期的な脆弱性診断・修正
- 不正アクセス監視システム
- バックアップ体制の構築(日次・週次・月次)
- 政府推奨基準への準拠
これらの対策により、住民の大切な情報を守ることができます。政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)準拠やサイバーセキュリティ戦略本部ガイドライン対応も重要な要素となるでしょう。
災害時・緊急時対応システム
アクセス集中時の安定稼働
災害発生時は通常の10倍以上のアクセスが集中することがあります。このような状況でも確実に情報発信できるインフラ構築が重要です。SNSも同時に活用し、情報発信の手段を確保することが求められます。
多言語自動翻訳対応では、日本語・英語・中国語・韓国語などの主要言語への対応や、Google翻訳API等の活用による自動翻訳、災害時の外国人住民への情報提供体制が必要でしょう。
ポイント5: 職員が使いやすいCMS・更新システム
情報更新の課題と解決策
多くの自治体で「ホームページの更新が大変」「専門知識がないと更新できない」という声が聞かれます。この問題を解決するには、職員のITスキルレベルに合わせたCMS(コンテンツ管理システム)の導入が重要となります。
CMSの機能
直感的な操作画面
- ワード感覚で文章作成・編集が可能
- ドラッグ&ドロップによる画像挿入
- プレビュー機能による公開前確認
承認フロー機能
例として、職員が記事作成し、係長が内容確認、課長が最終承認して自動公開という流れが一般的です。
権限管理システム
- 部署ごとの編集権限設定
- 管理者・編集者・閲覧者の3段階権限
- 操作ログの記録・管理
定期更新機能
- 定期的な情報の更新
- SNS連携による投稿
- 新着情報のRSS配信
これらの機能により、職員の業務負担を大幅に軽減できます。
職員研修・サポート体制
導入時研修では、CMS基本操作研修、効果的な記事作成方法のレクチャー、SEOを意識した文章作成のコツなどを提供いたします。継続的なサポートとして、電話・メールでの問い合わせ対応やリモートサポートによる画面共有指導もさせていただいております。
株式会社Toyroの自治体ホームページ制作における強み
大規模サイト運用で培った技術力
24時間365日の監視体制と複数バックアップ体制により、安定したサイト運営を実現しています。月間9,000万UUという大規模な処理実績で培われた技術力を、自治体サイトの運営に活用いたします。
地域密着型の実績とノウハウ
高尾山遊歩での地域情報発信実績
- 月間最高200万PVを達成
- 地元事業者50店舗以上との連携
- 地域観光振興への具体的貢献
この実績から得た地域住民のニーズ理解と情報発信ノウハウを、自治体ホームページ制作に活用いたします。
ホワイトハット専門の安全な手法
サテライトサイトやリンク購入などのブラックハット手法は一切使用せず、検索エンジンのガイドラインに完全準拠した安全な手法のみを採用しています。
安全性の保証 | 内容 |
---|---|
Googleガイドライン | 準拠 |
検索順位 | 長期的に安定 |
ペナルティリスク | ゼロ |
自治体の信頼性 | 損なわない施策 |
成功事例:住民サービス向上の実現
事例1: 社会福祉協議会でのアクセシビリティ強化
課題
高齢者・障害者からの「ホームページが使いにくい」という声があり、外国人住民への情報提供が不十分で、地域ごとの細かい情報発信ができない状況でした。
解決策
- JIS X 8341 AA準拠のアクセシビリティ対応
- 多言語対応システム(日本語・英語・中国語・韓国語)
- 地域別情報発信機能付きマップシステム
成果
高齢者からの電話問い合わせが大幅減少し、外国人住民からの相談件数が増加(情報が届くように)しました。地域ボランティア活動への参加者増加も確認できています。
事例2: 観光協会での地域情報発信力強化
課題
観光情報が散在して見つけにくく、イベント情報の更新が間に合わない状況でした。
解決策
観光スポット・イベント情報のデータベース化と、職員が簡単に更新できるCMS導入を実施しました。
成果
観光サイトへのアクセス数が大幅増加し、イベント参加者数の増加も確認できています。
よくある質問とその回答
Q1: 既存のホームページをリニューアルする場合、どのくらいの期間が必要ですか?
プロジェクトの規模により異なりますが、標準的なリニューアルの場合は3-4ヶ月程度を想定しています。
フェーズ | 期間 |
---|---|
要件定義・設計 | 1ヶ月 |
制作・開発 | 2ヶ月 |
テスト・調整 | 1ヶ月 |
大規模な機能追加がある場合は、追加で1-2ヶ月程度必要になることがあります。
Q2: 職員の研修やサポートはどの程度提供してもらえますか?
充実した研修・サポート体制をご用意しています。導入時研修として、CMS操作研修、効果的な記事作成方法、SEO対策の基礎知識を提供いたします。継続サポートとして、チャットサポート(平日9:00-18:00)も対応しております。
Q3: セキュリティ面での保証はありますか?
政府基準に準拠した高度なセキュリティ対策を実装いたします。
セキュリティ対策内容
- 政府情報システムセキュリティガイドライン準拠
- 24時間365日の監視体制
- セキュリティインシデント対応体制
万が一のセキュリティ問題には、迅速な対応と復旧作業をいたします。
Q4: 予算が限られている場合でも対応可能ですか?
限られた予算でも最大の効果を実現できるよう、段階的な実装プランのご提案も可能です。
フェーズ | 内容 |
---|---|
Phase 1(最小構成) | 基本的なレスポンシブ対応、簡易CMS導入、基本的なアクセシビリティ対応 |
Phase 2(機能拡張) | 高度なSEO対策、SNS連携機能、詳細なアクセス解析 |
Phase 3(完全版) | 多言語対応、自動化機能 |
Q5: 他の制作会社との違いは何ですか?
以下の3つが主な差別化ポイントです。大規模サイト運用実績として月間9,000万UUの実績による技術力、地域密着性として多数事例での地域情報発信成功実績、継続サポートとして制作後の長期パートナーシップ重視という特徴があります。
単発の制作ではなく、長期的な住民サービス向上をサポートする姿勢を大切にしています。
まとめ
自治体ホームページは、住民の生活を支える重要なインフラです。適切に設計・運用することで、住民満足度の向上と職員の業務効率化を同時に実現できるでしょう。
重要な5つのポイント
項目 | 内容 |
---|---|
住民目線の情報設計 | ライフイベント別の整理とわかりやすい表現 |
アクセシビリティ対応 | JIS X 8341準拠による全住民への配慮 |
モバイル対応・高速化 | スマートフォン主流時代への対応 |
セキュリティ・災害対応 | 政府基準準拠の安全性と緊急時対応力 |
使いやすいCMS | 職員の負担軽減と効率的な情報更新 |
株式会社Toyroでは、これらのポイントを全て満たし、さらに地域の特性を活かした最適なソリューションをご提案いたします。月間9,000万UUの大規模サイト運用で培った技術力と、高尾山遊歩での地域密着型成功実績を活かし、自治体様の住民サービス向上を全面的にサポートいたします。
限られた予算の中で最大の効果を生み出すため、段階的な実装プランもご用意しています。住民により良いサービスを提供したいという想いを、私たちの技術力でサポートさせていただきます。
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- 現在のホームページの課題分析レポート
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