ホームページ保守管理の費用相場は?必要な理由と選び方のポイント2025年版

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「ホームページを作ったまま放置していませんか?」

実は、ホームページは作って終わりではありません。適切な保守管理を行わないと、この10年間に約66倍も増えたとされるサイバー攻撃の増加により、セキュリティリスクや機能不全により、せっかく作ったホームページが企業にとって大きなリスクとなってしまう可能性があります。

出典:株式会社サイバーセキュリティクラウド https://www.shadan-kun.com/waf_websecurity/cyber_attack_type/

この記事では、2025年最新のホームページ保守管理の重要性から具体的な費用相場、信頼できる業者選びのポイントまで詳しく解説します。現在のホームページ運用に不安を感じている方や、これから保守管理を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

監修者
平田 遊

株式会社Toyro 代表取締役。2013年から多くの企業HPを制作。自社メディアは月間200万PVを達成。大手IT企業に入社し国内最大規模のサービスに携わり、SEO・SNS・Web広告などのスキルを習得。2022年12月株式会社Toyro創業。

ホームページ保守管理とは?

ホームページ保守管理とは、ホームページを支障なく閲覧・利用できるようにする作業全体のことを指します。単にサイトを維持するだけでなく、セキュリティ対策、システムメンテナンス、コンテンツ更新サポートなど、多岐にわたる業務が含まれています。

主な保守管理作業

セキュリティ対策

最も重要な要素として、WordPressなどのCMSのアップデート、プラグインの更新、セキュリティパッチの適用、不正アクセスの監視などがあります。近年のサイバー攻撃の巧妙化により、これらの対策は企業規模に関わらず必須となっています。

バックアップ・復旧

定期的なデータバックアップ、緊急時の復旧作業、データの整合性チェックなどを行います。万が一の事態に備えて、複数の復旧手順を用意しておくことが重要でしょう。

システムメンテナンス

項目内容
サーバー監視・メンテナンス24時間体制での稼働状況監視
ドメイン更新期限切れによるサイト停止の防止
SSL証明書の更新セキュリティとSEOの両面から重要
システムアップデートPHP・MySQLなどのバージョン管理
表示速度最適化ユーザー体験とSEO効果の向上

コンテンツ更新サポート

文章・画像の修正、新規ページの追加、軽微なデザイン調整など、日常的なサイト運用に必要な作業を支援します。

ホームページ保守管理が必要な5つの理由

1. セキュリティリスクの回避

「個人情報流出の損害賠償は平均約7,500万円」とされており、セキュリティ対策の不備は企業にとって致命的な損失につながります※。

※出典:株式会社ディーエスブランド https://ds-b.jp/dsmagazine/pages/263/

具体的なリスクとして、顧客情報の漏洩、サイトの改ざん・乗っ取り、マルウェアの感染、不正アクセスによるデータ破損などが挙げられます。特に中小企業はセキュリティ対策が手薄になりがちで、攻撃者にとって狙いやすい標的となっています。また取引先の大企業に侵入する踏み台として中小企業が利用されるケースも増加しているのが現状です。

2. システムの安定稼働

サーバーダウンによる機会損失は深刻な問題です。DDoS攻撃などによりホームページが閲覧できなくなるリスクがあり、ECサイトの場合は1時間のダウンタイムで数百万円の損失が発生することもあります。さらに顧客からの信頼失墜という、金額では測れない損害も考慮する必要があるでしょう。

3. 検索エンジン対応

SEOへの影響も見逃せません。サイト速度の低下、セキュリティ警告による検索順位の下落、モバイル対応の不備、古いコードによる表示不具合など、様々な要因が検索エンジンの評価に悪影響を与えます。

4. 法令遵守

コンプライアンス対応の重要性も高まっています。個人情報保護法への対応、アクセシビリティガイドラインの遵守、業界固有の規制への対応など、法的要件を満たすためにも適切な保守管理が必要です。

5. ビジネス機会の損失防止

競合優位性を維持するためには、最新技術への対応、ユーザビリティの改善、コンテンツの鮮度維持が欠かせません。これらの要素が不十分だと、せっかくの商機を逃してしまう可能性があります。

ホームページ保守管理費用の相場

費用相場表(月額)

費用相場含まれるサービス
5,000円〜10,000円サーバー・ドメイン管理のみ
10,000円〜30,000円基本プラン、セキュリティ対策、定期バックアップ、軽微な修正(月数回)
30,000円〜50,000円セキュリティ対応プラン、ページ更新(月1回程度)、アクセス解析レポート、電話サポート
50,000円〜包括的サポート、24時間監視、緊急対応、コンサルティング

費用を左右する主な要因

サイトの規模・複雑さ

ページ数、使用しているCMSの種類、カスタマイズの程度、データベースの複雑さなどが料金に大きく影響します。シンプルなコーポレートサイトと複雑なECサイトでは、必要な保守作業の内容と頻度が大きく異なるためです。

セキュリティレベル

ECサイトなどでは不正検知システムの導入など、より高度な対策に月額数十万円かかることもあります。SSL証明書も無料のものから年間20万円のものまで幅があり、WAF(Web Application Firewall)の導入も費用に影響します。

サポート範囲

対応時間(平日のみ/24時間365日)、緊急対応の有無、更新作業の頻度などによって料金が変動します。

2025年のホームページ保守管理トレンド

新たなセキュリティ脅威への対応

2025年現在、以下のような新しいセキュリティ課題が注目されています。

AI技術を悪用した攻撃が増加しており、生成AIによる巧妙なフィッシングメール、ディープフェイクを使った不正アクセス、AI自動化による大規模攻撃などが確認されています。

ゼロデイ攻撃の頻発も深刻な問題です。未知の脆弱性を狙った攻撃やパッチ適用前の隙を突く高度な攻撃により、リアルタイム監視の重要性がこれまで以上に高まっています。

2025年の法規制強化

改正個人情報保護法の完全施行により、より厳格な個人情報管理要件、違反時の罰則強化、国際的なデータ移転規制などが実施されています。

アクセシビリティの法制化も進んでおり、障害者差別解消法の民間義務化、Webアクセシビリティ対応の必須化などが求められています。

セキュリティ対策が不十分な場合に発生しやすいトラブル事例

実際に以下のようなトラブルが頻繁に発生しています。

よくあるトラブル

「サイトが突然表示されない」

サーバーの障害、ドメインの期限切れ、SSL証明書の有効期限切れ、DNS設定ミスなどが原因となります。これらの問題は事前の管理により防ぐことができるものです。

「スマホで見ると崩れている」

ブラウザアップデートへの未対応、レスポンシブデザインの不具合、JavaScriptエラーなどが原因です。モバイル利用者が増加している現在、このようなトラブルは直接的な売上減少につながります。

「この接続ではプライバシーが保護されません」という表示

SSL証明書の期限切れ、証明書の設定ミス、混在コンテンツの問題などにより、ユーザーに不安を与えてしまいます。

その他のトラブル

メール送受信の不具合では、大量のスパムメールによる容量圧迫、サーバー設定の変更、セキュリティポリシーの更新などが問題となります。表示速度の低下についても、サーバーリソースの不足、データベースの肥大化、画像最適化の不備などが原因となることが多いでしょう。

これらのトラブルに対して、専門知識を持つ保守業者であれば迅速な対応が可能ですが、自社対応では原因特定だけで数日かかることも珍しくありません。

セキュリティ対策は「保険」と考えればコスパ抜群

サーバー・ドメインのみの基本的な保守管理は月額5,000円〜6,000円程度ですが、セキュリティ対策を含む保守管理は月額10,000円からとなります。

わずか月額4,000円〜5,000円の差額で得られる安心

この差額を「保険料」と考えてみてください。情報漏洩による損害賠償は平均7,500万円、サイト改ざんによる信頼失墜は計り知れない損失、サーバーダウンによる機会損失は1時間で数百万円の可能性があります。

月額4,000円〜5,000円で、これらの被害を事前に防ぐことができるセキュリティ対策は、検討すべき内容であるといえるのではないでしょうか。自動車保険や火災保険と同様に、万が一の事態に備える必要投資と考えれば、決して高い買い物ではありません。

保守管理業者の選び方

重要な選定ポイント

実績と信頼性

創業年数・取引実績として、長期間の運営実績と官公庁・大手企業との取引実績を確認しましょう。業界特化の経験があり、自社と同業種での保守実績を持つ業者が理想的です。

対応体制

専門スタッフによる責任ある対応体制が整っているか、電話・メール・チャット対応が充実しているかを確認することが重要です。

技術力

セキュリティ対策の充実度として、WAF、IPS/IDSなどの高度な対策に対応できるかどうかを確認しましょう。

料金体系の透明性

追加費用の明確化により、想定外の追加費用が発生しない明確な料金体系であることが重要です。サービス内容の詳細化で、何がプランに含まれ、何が別料金かが明確になっていることも確認すべきポイントです。

避けるべき業者の特徴

極端に安い料金設定の業者は、必要なサービスが含まれていない、後から高額な追加費用が発生する可能性があります。

連絡が取りにくい、緊急時の対応が遅い、定期的な報告がない業者も避けるべきでしょう。

契約内容が不明確で、サービス範囲があいまい、解約条件が厳しい業者も問題です。

自社対応 vs 専門業者

自社対応の場合

メリットとして、月額費用の削減、迅速な軽微修正、社内ナレッジの蓄積などがあります。

一方でデメリットとして、専門知識の不足によるセキュリティ対策の見落とし、緊急時の対応能力不足によるトラブル発生時の復旧遅延、重要業務から人員を割く必要があることなどが挙げられます。

専門業者依頼の場合

メリットとして、最新のセキュリティ脅威への専門知識による対応、専任体制による緊急時の迅速なサポート、最新技術への適切な対応などがあります。

デメリットとしては、月額費用の発生、業者とのコミュニケーションコスト、依存関係の発生などが考えられるでしょう。

コストを抑える方法

効果的なコスト削減策

必要最小限のプランから開始

基本的な保守機能に絞って開始し、段階的にサービスを拡張していく方法が有効です。

自社でできる部分の切り分け

簡単なコンテンツ更新は自社で対応し、技術的な部分のみを外注するという役割分担も効果的でしょう。

複数業者からの相見積もり

サービス内容の比較検討により適正価格を把握することで、最適な業者選択が可能になります。

保守管理の将来展望

2025年以降の技術的トレンド

AI・機械学習の本格活用

異常検知の自動化・高精度化、予防保守による障害の事前回避、セキュリティインシデントの予測分析などが実用化されています。

ゼロトラスト・アーキテクチャの普及

「信頼しない、常に検証する」セキュリティモデルが標準となり、内部・外部を問わない包括的な監視、多層防御の高度化が進んでいます。

エッジコンピューティングの拡大

CDN(コンテンツ配信ネットワーク)の標準化により、レスポンス速度の劇的向上とグローバル展開の簡素化が実現されています。

サステナビリティへの配慮

省エネルギーなサーバー運用、カーボンニュートラルなクラウドサービス、グリーンIT推進による環境負荷軽減なども重要な要素となっています。

まとめ

ホームページの保守管理は、現代のビジネスにおいて欠かせない投資です。サイバー攻撃が急増している状況で、適切な保守管理を行わないリスクは計り知れません。

重要なポイントとして、セキュリティ対策は最優先で検討すべき課題であり、実績と技術力のある業者選択が成功の鍵となります。長期的な視点での投資として捉えることで、適切な判断ができるでしょう。

保守管理は単なるコストではなく、ビジネスの継続性を確保し、競合優位性を維持するための重要な投資です。信頼できるパートナーと共に、安心・安全なホームページ運用を実現してください。

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セキュリティ対策は最優先で検討すべき課題です。実績と技術力のある業者選択が成功の鍵となり、長期的な視点での投資として捉えることが重要でしょう。保守管理は単なるコストではなく、ビジネスの継続性を確保し、競合優位性を維持するための必要不可欠な投資なのです。